面白法人カヤック
リモビズ事業部
ディレクター
大久保 昂輝様

現在までの貴社の歩みを教えてください。

1998年に合資会社カヤックとして設立された当社は、7期目の2005年1月に株式会社カヤックとして事業を引き継ぎ、「つくる人を増やす」を経営理念に掲げ再スタートしました。
当社の従業員数は今年の3月時点で313名となり、古都鎌倉にあるオフィスで日々邁進しております。

ゲーム、広告、WEBサービス等、面白くて話題になるコンテンツが強みの当社は、社員の9割がクリエーター、そのうちの50%は技術者という特徴を持っています。

これまでカヤックの事業は広告やソーシャルゲームを始めとしたTo Cサービスがほとんどでしたが、2020年のコロナ渦で、リアルイベントの中止やコミュニケーションのオンラインシフトを余儀なくされました。

そのため、リアル空間でイベントをする手間やコストを削減しながら、オンラインでリアルに近い形のイベントを実施できるプラットフォーム「リモビズ」の開発をはじめ、2021年に正式なサービスを開始いたしました。

サービスの強みを教えてください。

一つ目の強みは、デジタルリテラシーが高くない方でも操作しやすいUIとUXです。

弊社はVRや3Dなどのコンテンツも数多く手掛けており、展示会イベントをオンライン化するにあたり、VRや3Dを活用することも検討しましたが、このような技術はイベントやリアルな雰囲気の演出には長けているものの、操作が難しく、情報を得るために最適化されていない一面もあります。
リモビズは、日常的にPC操作を行わない人でも「使用しやすい」と感じてもらえるように、複雑な機能は敢えて盛り込まず、クリックや簡単なテキスト入力等で完結できるノーコードかつ、簡易でわかりやすい操作性を追求しております。

また、シンプルなUI画面にしながらも、リアルイベントのように会場や来場者の賑わいを感じる事ができる仕様になっております。

このような背景には、参加する出展者や主催の方が必ずしも複雑なPC操作ができる状況下ではないことが挙げられます。
「誰でも簡単に作れる!」と記載されてあるサービスでも、いざホーム画面を作成しようと思ったらコード入力を求められるケースが現状あります。
上記のケースは、PCやメール、マーケティングを長年経験される方でも対応は難しいですし、エンジニアのようにHTMLのコードを理解していないと作業できず、自己学習の工数が発生してしまいます。
本当の意味で「誰でも簡単に作る」ためには、コードをいじらずに基本的な操作ができるようにする必要がありました。

そのため、当社はノーコードにこだわって開発を進め、操作しやすい簡単な動作だけで完結するようにしました。

二つ目の強みは、ミスのないきめ細かなイベント準備です。

また、当社はイベントの企画まで行うケースが多いですが、その中でも特にイベントの事前準備について綿密な提案・手配を行っています。

オンラインイベントはWEBとは違い、その場一発勝負。
もしイベント中にトラブルが起こった場合、謝るだけでは済まなくなります。
被害は見えないところで大きくなるため、1回2時間のみのイベントであっても入念に準備を行います。
ホームページの場合は、後から機能をつけ足してカバーすることが可能な場合もありますが、イベントの場合は開催時に完璧であることが求められます。
当日の遅延やミスは大問題に発展するので、お客様のご要望に応えるためにも準備時間は必要だと考えています。

三つ目の強みは、クライアントのゴールや目的を明確にしながら顧客ファーストな提案ができることです。

顧客ファーストな提案を行うため、クライアントの状況に応じて他社ウェビナーツールを勧めるケースもあります。
例えば、2時間登壇者が話すイベントコンテンツの場合は他社ウェビナーツールのみ、登壇イベント以外にポスター、チラシ、動画、静止画、資料、カタログ等の多様なコンテンツを展開する場合はリモビズを勧めます。
他にも、「月に30人程度のイベントを行ってきたが、御社のサービスに乗り換えるか迷っている」というお問い合わせがあった場合も、「リモビズを使わず現状の体制で引き続き行うことを勧めます」とご提案しています。

企業の予算感や規模感に応じてフレキシブルな対応が可能なので、あらゆる企業に千差万別な提案ができます。

過去のサービス活用事例を教えてください。

展示会や商談会でも利用できるサービスとして開発を進めていたのですが、実際にサービスを開始してみると活用シーンの半分以上が採用イベントでしたね。

東京ドーム等の規模で行われていた大規模な新卒採用の合同説明会から小規模な企業セミナーまで、新型コロナウイルス拡大の影響でオンライン開催になる中、リモビズを活用いただいています。
特にメガバンクや大手携帯電話のキャリア、超大手の人気企業など、何万人も応募が来るような企業のクライアントにご利用いただくことが多いです。

弊社の事例では、約3000人の学生が集まる採用イベントをリモビズで開催しました。このイベントでは、はじめに会社概要や将来の展望を伝えるウェビナーを1時間半ほど開催し、その後自分の興味がある部署のオンラインブースへ移動して先輩たちと座談会を行うような形式です。

このような採用の活用事例は多いのですが、採用のみにフォーカスした訳ではなく、あらゆる業界に対応できるため、今後も様々な業界のクライアントに活用していただきたいと考えています。
リモビズは展示会や商談会でも利用できるサービスなので、イベントマーケティングを検討されている方々には是非サービスをご案内したいですね。

今後の展望をお聞かせください。

今後、強化したい機能はスマートフォン対応です。
スマートフォン表示は画面が小さいので、「資料が見づらい」などの不都合が多く、イベント満足度の向上が現状難しいです。

クライアントのアピールポイントをより強く伝えるため、スマホの機能を揃えるだけではなく、「どうすればスマホの最大パフォーマンスが出せるか」を考えなくてはなりません。
特に、地方の就活イベントや農業の就職説明会では、イベント参加者がPCを持っていない場合も多いので、スマートフォン対応は早急に対応したいと考えています。

IT化・DX化の促進や新型コロナウイルス拡大など、将来の見通しづらい社会の変革期に位置する私たちですが、デジタル化の流れは今後も加速していくと確信しています。
今までオフラインでできていたことが難しくなる現代、様々な企業にとってオンライン施策に挑戦する絶好の機会でもあると考えています。

このような状況下で「イベント時のオンラインマーケティングにチャレンジしたい!」と考えられている企業様にリモビズを選んでいただけるよう、今後もさらなる機能向上や利便性の拡大に取り組んでいきます。