近年メールの管理をクラウド化する傾向が拡がっています。それは、メール業務効率化やコロナ禍によるリモートワークの普及が進んでいることが理由としてあげられます。
そこでこの記事では、クラウド型メール管理システムとは何なのか、そのメリットや導入する時の注意点、基本機能について解説します。
この記事を読めば、クラウド型メール管理システムの概要について理解していただけることでしょう。
ぜひ最後までご覧いただければと思います。
クラウド型メール管理システム・ツールとは?
クラウド型メール管理システムとは、クラウド上に置いたサーバーにアクセスしてメールのやり取りを行えるシステムのことを指します。
GoogleのGmailやyahooのyahooメールなどが、このクラウド型メール管理システムに該当します。
クラウド型メール管理システムはインターネットが接続できれば、どこでも利用できるという大きなメリットがあり、昨今のリモートワークの普及によって、より浸透してきています。
従来のオンプレミス型のメール管理システムは、パソコン一台ずつにメールソフトをインストールする必要がありましたが、クラウド型メール管理システムの場合は、そのような作業は必要ありません。
クラウド型メール管理システムにアクセスしてログインすれば、すぐにメールの送受信を行うことが可能です。
クラウド型メール管理システムのメリット~営業だけじゃない!全業務の効率化に関与~
クラウド型メール管理システムの利用にはメリットが多くあります。
そのメリットは以下の通りです。
サーバーの設置管理が不要
メールサーバーを自社に設置する必要がないため、管理の手間を省くことができます。
クラウド上にメールデータがあるため、急に停電が起きたり、地震による災害があっても、被害を最小限に抑えることが可能です。
また、これまでのメール管理システムでは、メールの使用量に合わせ、機器を増設したり、再設定する必要がありました。しかし、クラウド型メール管理システムは、使用量の追加契約を行えば、簡単に容量を増やすことも可能です。使用用途に合せて柔軟に対応できます。
初期費用を抑えられる
これまでのメール管理システムは、サーバーを用意する必要がありましたが、クラウド型メール管理システムの場合はサーバーの設置が不要となります。
これは、初期費用を抑えることに繋がります。
その他にも、サーバーを管理、維持するための運用費用がかからないこともメリットにあげられます。
インターネットに接続できればどこでも使える
前述の通り、クラウド型メール管理システムは、インターネットに接続できる環境があれば、どこからでも、利用が可能です。
自宅からでも、ネットカフェからでも、クラウドシステムにアクセスさえできれば、どこにいてもメールの内容を確認したり、メールを送信したりする事が可能です。
クラウド型メール管理システム導入の注意点
クラウド型メール管理システムの導入するにあたり、注意することは以下の通りです。
ランニングコストが高くなる
導入する注意点として、ランニングコストが高くなる可能性があります。
ランニングコストはクラウド型メール管理システムの利用者数と、メール通数によって変化します。
そのため、大規模な企業が利用するとランニングコストが大きくなることもあります。
例えば、GoogleのGmailでは初期にはストレージが15GB与えられます。
しかし、容量が15GBを超える場合は、有料プランへ移行することをすすめられます。
企業で使用する場合は、初期の段階からビジネスプランで利用することを念頭に置いておくと良いでしょう。
データ移行作業が必要
導入時にデータの移行作業が必要です。
以前から使用していたオンプレミス型のデータ形式が、クラウド型メール管理システムのデータ形式に対応していないと、過去のメールデータやアドレス帳を上手く移行することがきないこともありえます。
その場合は、必要に応じて過去のデータを以前使っていたメール管理システムで確認することになるので、業務効率化がなかなか進みにくいことも考えられます。
なので、クラウド型メール管理システムの導入する際には、移行作業がスムーズに行えるか要件をきちんと確認しておくことが大切です。
クラウド型メール管理システムが持つ主な機能~ステータスごとにフォルダで管理!共有も簡単!~
クラウド型メール管理システムの主な機能は以下の通りです。
ステータス管理機能
メールのステータスを管理することができます。そのメールが未読なのか、既読なのか、あるいは重要フラグ付いているのかどうかなど、メールのステータスを確認しやすいように設計されています。
このステータス管理機能によって、未読メッセージの見落としを防いだり、返信が必要なメッセージを確実に返信することが可能です。
WEBメール機能
メール管理システムの根幹となる機能です。
クラウド型メール管理システムではインターネットにつなげば、どこでも、いつでも、メールの確認や、送受信が可能です。
また、PCだけではなく、スマートフォンやタブレットでも利用が可能となっているものが多く、利用範囲が非常に広いです。
フィルタリング管理機能
フィルタリング機能により、自動でメールを個別のフォルダに振り分けることができます。
クラウド型メール管理システムでは、業務上の細かい条件で、メールを各フォルダにフィルタリングできます。
これは従来のメール管理システムにも存在しますが、クラウド型メール管理システムでは、さらに詳細にフィルタリングできます。
企業・目的別、クラウド型メール管理システムの最適な選び方
ここでは、クラウド型メール管理システムの最適な選び方を解説します。
使用目的をはっきりさせる
使用目的にあったクラウドサービスを選択しましょう。
そのため、まずは目的をはっきりさせることが大切です。
ただ社外からアクセスすることが目的ならば、どのクラウド型メール管理システムでも良いかもしれません。
しかし、例えば情報漏えいが絶対に起きてはならない場合は、セキュリティ機能が高いクラウド型メール管理システムが必要です。
また、業務効率化のために直感的に利用したい場合は、ユーザーインターフェースが優れているものを選ぶ必要があります。
基本的な機能を確認する
自社がメールを使う上で必要な要件をまとめ、その機能が搭載されているか確認しましょう。
自動振り分け機能や、メッセージのステータスが分かる機能があるのかなど、対象としているクラウド型メール管理システムが十分な機能を持ち合わせているかどうかが大切な確認事項となります。
インターフェースの操作性を確認する
インターフェースの操作性を確認しておくことも大切です。
直感的に利用できるインターフェースであれば、実際に使用するユーザーの負担が減ります。
従業員の中にはITスキルがそれほど高くない人もおられることでしょう。
そのような方でも、直感的にクラウド型メール管理システムを利用できるかどうか、一度検討することをおススメします。
セキュリティを確認する
ビジネスメールには、顧客情報などの機密情報が含まれることもあります。
そのため、メールの内容がシステム外に漏れる危険性を考えておかなければなりません。
なので、堅牢なセキュリティ対策が施されているクラウド型メール管理システムを選択しましょう。
メールの送受信時には、メールを暗号化して機密性を保持することが重要になってきます。
暗号化することで、第三者による不正なメールの傍受や、データ改ざんのなどを防ぐことができるでしょう。
利用するクラウド型メール管理システムが、どの程度のセキュリティの高さかあらかじめ把握しておきましょう。
今使っているシステムかデータを移行できるか
既存のメール管理システムから、簡単にデータの移行ができるかも確認しておきましょう。
既存のメール管理システムから、クラウド型メール管理システムへのデータ移行がスムーズに行えそうであれば、問題ありません。
しかし、スムーズにデータの移行が出来ない場合は、その移行作業に手間取ることも考えておかなければなりません。
なので、データ移行のしやすさも、クラウド型メール管理システムを選択する上で重要なポイントとなります。
クラウド型メール管理システムまとめ
いかがでしたでしょいうか
クラウド型メール管理システムの概要を理解していただけたことでしょう。
この記事でのポイントを整理すると以下の通りです。
・クラウド型メール管理システムとは、クラウド上に置いたサーバーにアクセスしてメールのやり取りを行えるシステムのこと。
・クラウド型メール管理システムのメリットは、インターネットを利用できれば、どこでもメール作業を行えることや初期費用を抑えることができること。
・クラウド型メール管理システムの導入時に注意が必要なことは、大企業においてはランニングコストが高くなってしまうこともありえること。
・クラウド型メール管理システムの主機能は、メッセージのステータスを管理できることや、フィルタリングができること。
・クラウド型メール管理システムを導入する時のポイントは、データ移行がスムーズに行えるかどうかやインターフェースが使いやすいかどうか。
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。